つらいアルバムでした


初音ミクの消失-Real And Repeat-/CHEMICAL SYSTEM 聴きました。

あーーーーーつらい。クロスフェードを聴いたときになんとなくそんな予感はしてたけれどもやっぱつらかった。色々な思いが頭を巡るけど上手く言語化できない。つらい。徐々に書いていこう。
総括としては、昔初音ミク(VOCALOID)が好きだった人なら、きっとつらい気持ちになれるんじゃないかなあと思います。なんでわざわざつらい気持ちにならなあかんのかとか言うな!一緒につらくなろうぜ!それはともかく名盤です。


[つらみポイント1:初音ミクの戸惑]
本当に久々に聴いたんですけど、歌い手(失笑)を10年ほどやらせてもらってる身分としてはこの曲が本当につらい。
この曲が発表された当時はVOCAOIDムーブメントの全盛期で、ボカロ曲を歌う有名な歌い手さんが徐々に現れ始めていた頃でした。だからオリジナルの初音ミクを差し置いて歌い手のカバーが人気を集めることも出てきたし、そんなら歌い手に歌ってもらいやすい曲を作って有名にしてもらおうという考えのボカロPも少なからずいたことだと思います。そうなると初期のコアな初音ミクファンは「歌い手邪魔」とか「何のための初音ミクオリジナルなんだ、初めから歌い手に歌ってもらえばいいじゃん(いいじゃん)」という考えも浮かんじゃうんですよね。それこそ当時のcosMoさんはミクさんに「恋をしていた」と言っても差し支えないくらいに見えていたので、そこらへんの思いが多少なりとも投影された曲なのかな、と思ってます。
VOCALOIDに限らず、コンテンツは触れる人が増えれば増えるほど創作者の手から離れる宿命にあるんですけれども、当時は曲作ってる人も歌っている人も絵を描く人も聴いている人も2次創作初心者ばかりだし、創作の広がり方があまりに急だったりで、お互いの思考の違いをなかなか受容できなかったんだろうと思います。つーか皆が納得できるVOCALOIDの在り方なんてあり得ないよね。初音ミクという存在が特異過ぎるんですよ…

[つらみポイント2:終点]
実は3年前にこの曲を発見してボロ泣きしたりしてたのですが、今聴いてもやっぱりつらい…悲しい…でもそういうもんだよね…そういう意味では自分もとっくに終点に達している。
後書きコメントでは茶化してらっしゃるんですけど、フェイクなのにリアルなわけで、今のcosMoさんの心境に近いのはフェイクなんでしょうね…(何言ってるか分からない)

ちなみに初出の動画版では<<手紙が破れていて読めなかった>>歌詞があるんですが、のちのアルバムの歌詞カードで内容が推測された状態になっていたらしいです。で、今回はもはや推測でもなく歌詞が明かされています。
EXITさんサイドに配慮して隠した説が私の中で有力です…

[つらみポイント3:バラバラリリック]
このアルバム書き下ろしの新曲。歌詞みたら「もう時間経過しすぎて物語の意味とか世界観とか忘れたわ~でもとっくに消失してるんやから別にええやろ?(意訳)」などと書かれており、あ~~~”リアル”の”創作”ってそういうモンですよね~~~と非常にニヒルめいた気持ちになりました。現実、残酷!
この曲の次がリアル初音ミクの消失とかいうドンチキ楽曲なのが余計に”リアル”の虚しさを痛感させてくれます。

[そのほか]
コンセプト都合上なんでしょうけど、P名の元になった「初音ミクの暴走」が収録されてないの、とてももったいないと思いました。いつかリメイクしてくれないかな…ラジカルペイントとかと一緒にさ…ハッピー電波ENDみたいなアレでさ…

世界観気にせずに曲として聴いたときに「初音ミクの終焉」「∞」の2曲はアッ好キ…ってなりました。

消失シリーズはこれで本当に最後らしいです。もう十分でしょう。
どうか幸せな音楽家ライフをお送りなさってください。