何時だって死ぬリスクを抱えて生きている

ヒトリエからのお知らせ
https://www.hitorie.jp/news/#505720

ヒトリエの中心的存在であるボーカル、wowakaさんが急逝した。
全国ツアー真っ只中の訃報であり、本当に急だったことが伺える。

誰もが驚き、悲嘆に暮れた。Twitterのトレンドにwowakaさんが表示され、niconicoのVOCALOIDランキング上位はwowakaさんの曲で埋め尽くされ、米津玄師はブログを書いた

残念ながらヒトリエはあまり詳しくなく語れることがないのだが、wowakaさんに関しては09~11年のVOCALOID界隈を牽引した方として強く印象に残っている。高めのBPM、詰め込みの歌詞、人間にはキツめのキーを特徴とする所謂「ボカロっぽい曲」の礎となった方だ。それ故に数多のボカロPさんが影響を受けて「ボカロっぽい曲」が次々生み出され、コアなボカロリスナーが同じような曲ばっかりウケてツマンネと毒を吐き、当のwowakaさんが疲弊して長らくVOCALOIDと距離を置いた程度には影響力を持っていた。
その辺りの氏の心情は「アンノウン・マザーグース」の歌詞と、ナタリーのインタビューでほぼ吐露されているようなので、興味のある人は噛み砕いて読んでほしいと思う。
(一時代を築いた故の苦悩に関してはBMS界隈における削除さんと似たところがあるのかもしれない……)

アンノウン・マザーグースは初音ミク誕生10周年を機に作られた曲だったのだが、wowakaさんがまた何かのきっかけでVOCALOIDで曲を書いてくれる可能性は、これで完全に絶たれてしまった。これも悲しい。

こうやって意識の向こう側から訃報が飛んでくると、改めていつまでも生きている人などいないことを痛感させられる。この間も有名なYouTuberが若くして事故で亡くなったことは記憶に新しい。人間、結構簡単に死ぬ。

大切に思っている人には長生きして欲しいものだが、そう上手くはいかないのが人生だ。伝えたい思いは、心残りのないように、生きているうちに伝えておきたいと、そう胸に誓った。